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ステッピングモータの静止時の保持トルクについて 投稿者:OKA 投稿日:2020/09/28(Mon) 11:53 No.1561

わかる方がいらっしゃったら教えてください。

私の場合、ステッピングモータをarduinoから直接動かしていて、パルス信号が途切れた途端に保持トルクが無くなって
Z軸が下降する、などの問題があり、やむなく高いけどブレーキ付に変更しました。

色々調べると、、、、もしかしたら、ちゃんとしたドライバーを介せば、電源投入時は50%程度の保持トルクが働く
ものなのでしょうか?

レオンハルトさんは以前にTB6600を使っていると以前、おっしゃってましたが、ドライバーに電源が入っていると
ステッピングモータには保持トルクが働いているのでしょうか・・・?


2号機の自作CNCミニを検討しており、ちょっとでも保持できるならばブレーキ付よりもドライバを投入しようかと
考えております。オリエンタルモータさんのものは、基本的にドライバONの状態だと、50%程度の保持トルクが働いて
いるとの事でした。

Re: ステッピングモータの静止時の保持トルクについて - Nazou   2020/09/28(Mon) 21:32 No.1562
OKAさん初めまして。

保持トルクが抜けてしまうのはおそらくお使いのCNCシールドのカレントダウン機能に
よるものかと思われます。

通常カレントダウン機能はモーター非稼働時の電流を50%にするなどして、保持トルク
を残しつつモーターの発熱を抑える機能になります。モーターメーカー製のちゃんとし
たドライバであれば大体ついている機能かと思います。オリジナルマインドさんのQuatro
やTRIOなんかにもついてますね。私は自作の制御基板ですが、モーターの発熱が気にな
るので、回路的にも、ファームウェア的にも面倒になるのを承知の上で実装してます。

GRBLのピンアサインを見てみましたが、Sleepを操作する端子は1本しかでてません。
おそらく動作中の個別軸に対するカレントダウンではなく、未稼働状態で発熱をお
さえるための全軸共通でのSleepを想定したものしかでていないようです。なので
GRBL側から設定でどうこうできるとったことも無いかと思われます。

お使いの構成が一般的なGRBLの構成だとすると・・・

Arduino + GRBL



CNCシールド



モータードライバ基板

となっているかと思います。

おそらく大きめの切手くらいの基板にモータードライバICが実装されたサブ基板を
軸数分だけ搭載して使うようなものかと思います。

この手のドライバ基板ですが、モーターへの電流量を決めるリファレンス電圧を外
部から入力できるようにはなっていないことが多いです。おそらくノイズが乗って
しまうことを避けるためかと思われます。

上記のような仕様となっている場合、使ってないときは50%の電流で・・・といっ
た気の利いたカレントダウンはできません。その代替として、おそらくお使いのCNC
シールドはドライバICのSLEEPをEnableにして完全にモーターへの給電を切ってしま
っているのではないかと思われます。

GRBLを使った機器は3Dプリンタやレーザー加工機のような動作負荷がかからない
もの、フライスであってもボールネジではないものが多いため、電流を切ってしま
ってもあまり問題にならないのかもしれません。

お使いのCNCシールドがドライバICを直接搭載しているようなタイプであるか、
もしくは気の利いた設計であれば、ジャンパーピンを切り替える等でこのカレント
ダウン動作をオフにできるかもしれません。ちょっと気が利いてないとハンダブリ
ッジとか、ファーム書き換えで対応しているかもしれません。

まったく気が利いてなくて切り替え不可も・・・まぁ、ありそうです^^;

奥の手としてはSLEEPピンが常にFalseとなるようにピンに細工する、もしくはCNC
シールドとドライバ基板の間にさらにもう一枚基板を入れてSLEEPピンをハックする
といった手もありますが・・・自己責任になるのでお勧めはしません。
常時モーターONとなるため、モーターの発熱についても再考する必要がでてくるか
と思います。
Re: ステッピングモータの静止時の保持トルクについて - OKA   2020/09/29(Tue) 08:54 No.1563
Nazouさん

はじめまして!とてもわかりやすい説明をありがとうございました!全部をしっかり理解できたかはちょっと不安ですが、ある程度の
イメージはできました。
過去の投稿を拝見させて頂きました。基盤から自作するとか、私からすると神の領域ですね!すごい・・・!


おっしゃる通り、Arduino + GRBL にCNCシールドを乗せて、切手サイズのドライバー  という仕様でした。

確かに、完全に電気の供給は切れていると思います。切手ドライバですもんね。必要最低限の機能がついているくらいなのかも知れない
ですね。
切れたときの保持力がどうしようもなくて(Z軸がすぐに落ちてくる)、今は

Arduino + GRBL + CNCシールド  からパルス信号だけもらって、オリエンタルモータの ドライバ + ブレーキ付モータ

という仕様でなんとか。。でも、高いんです(笑)そういうことなら、ブレーキ付じゃなくても大丈夫だったかも知れないですね。
ブレーキかかるとカッチカチで、安心感はすごいですけどw 


RaspberryyPiから繋いでいて、bCNCというソフトを使っています。これは3軸までしか動かせません。

訳あって、次は軽作業の出来る5軸の設備を作ってみたいと思っています。TB6600のようなドライバを使用すれば、Nema23程度
のもので行けそうな感じですかね。ちょっと先が明るくなりました! 1台買って試してみます。


全く無知からなので恥ずかしいところですが、、、5軸を動かしたい、ってことでもう1つの壁がありまして。LinuxCNCをRaspberryPi
で動かしたいと考えています。でもパラレル接続みたいで、、、RaspberryPiのピンをパラレルに見立てて接続できないか、勉強中
です。Pythonの教本買ってきました^^;
もうそこそこ歳なので、頭に入ってきませんねw 難しすぎる〜。

しかしながら、Nazouさんに今回説明頂いた内容が完璧に理解できるくらいの、基本知識ももっと必要ですね。

ありがとうございました!
Re: ステッピングモータの静止時の保持トルクについて - レオンハルト   2020/09/29(Tue) 09:02 No.1564
OKAさんおはようございます。
自分もあまり詳しくないので詳しい事は分かりませんが、Arduino(GRBL)にはenableピンがあって、そのピンがhighかlowかで電流を流すか流さないかを決めているようです。
TB6600にはそのピンに繋げる端子があるのですが、その端子に繋げなければ常に電流は流れます。
ですが、それですと無駄に電流が流れるため電気代とモーターの発熱の問題が出てきますね。
Nazouさんが言っておられるように、オリジナルマインドの製品だとモーター停止時の電流調整ができるようです。
ですが、このモータードライバーはコストパフォーマンスが悪いため、自作工房さんが1500円で作るカレントダウン機能付きのモータードライバーの作り方を公開しています。
でも、確かユニポーラ型のステッピングモータードライバーだったような気が…。バイポーラの場合は詳しく調べてみた方がよいですね。
Re: ステッピングモータの静止時の保持トルクについて - Kow   2020/09/29(Tue) 09:48 No.1565
なかなか難しいところですね。

私はボールねじ化したタイミングでカレントダウン機能は殺しています。従って常にモーターに電流流れっぱなし
ですが、それでトラブルにはなっていません。最長12時間越えの切削をしても大丈夫でした。モーター丈夫です。
Re: ステッピングモータの静止時の保持トルクについて - OKA   2020/09/29(Tue) 14:46 No.1566
色んな情報をありがとうございます。

確かに、arduinoにenableはありました!そこにCNCシールドが刺さっており、、切手ドライバーのところにも、enableと書いた
端子がありました。arduinoで設定が出来れば、ドライバーまで信号がいく様です。。。。が、肝心の、どうやって設定するか、
ですね。
enableという文字は目に入っていましたが、意味を知らないでいましたw ありがとうございました、また1つ勉強になりました!

私はちょっと、量産仕様で自動機が欲しくって、ちゃんと完成すれば、1週間動きっぱなしという可能性もあります(笑
今でもドライバー熱いので、冷却の強化を考えています。

皆さんのおかげで、ちょっとずつ理解が深まって色々見えるようになってきました^^
Re: ステッピングモータの静止時の保持トルクについて - きよ☆   2020/09/29(Tue) 20:39 No.1569
KOWさん

ご無沙汰しております。
こちらの掲示板は相変わらずの盛況ぶりで安心しますね。

OKAさん

5軸でRaspberry Piをお考えでしたら海外のMESAと言う企業のLinuxcnc対応のボード等の購入をお勧めしますよ。
普通にパラレルでも何でも無く購入時に仕様を決めておけばEthernet接続やシリアル接続に対応しています。

MachのSmoothStepperの様に入出力やモータードライバーへの指令はボード上のFPGAが担当してくれるので最高パルスレートもMHz単位で高速ですしRaspberry PiはGUIだけ担当する形になるのでRaspberryPi4なら普通に動きますし、ボードを組み合わせればフルクローズドループも可能です。

産業用にレトロフィットしても十分実用になる構成ですのでどうしてもMachでUC100を実用で使いたいと言う場合以外は強くお勧めします。

私はRaspberry Pi4と純正タッチスクリーンに7i95と言うボードとサーボモーターの組み合わせで使っていますがストレス無く動いてくれ大変満足しています。

Raspberry Pi利用でしたら7C80等は最初からRaspberry Piとの組み合わせを前提にデザインされている様でボードとGPIOを最長で2.5インチ以内のケーブルで繋げと指定されているくらいですのでかなり高速に通信される様です。

ただ送料がかなり高額な為、最初に試したい仕様を決めておいて数枚同時購入するか、同志を募って送料を分担する方が良いと思います。

私は数種類纏めて購入したものの、最初の使用とEstlcam仕様が安定して動いているので、検品以降箱から出してもいない状況です(-_-;)
Re: ステッピングモータの静止時の保持トルクについて - OKA   2020/09/30(Wed) 08:30 No.1570
きよさん

初めまして。こんにちは。アドバイスありがとうございました。
kowさんの掲示板、荒らしてしまっているのではないか?と思うほど使わせて頂いております(汗
皆さん凄いですね。1つ質問すると、10くらい知らないことをアドバイス頂いています。

この仕様で調べていると、MESAってたくさん出てきますね!ただ、、、英語苦手で、購入も設定も無理なんじゃないか、と
そこで敷居の高さを感じていました苦笑  7C80 というのが気になっていたのですが、、、

Raspberry + 7C80 でarduinoも不要ならば、配線なども今よりとてもすっきりしそうです。もう一度、調べてみます!
これで動かせるならば、自分の仕様としては最高かも知れませんので。ありがとうございました!
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